請求書管理を徹底解説!効率的な方法からシステム導入まで
2025.10.29

この記事の目次
- 1.請求書管理の基本と重要性
- 請求書管理の目的と重要性
- 発行側(売手側)の請求書管理方法
- 受領側(買手側)の請求書管理方法
- 請求書の具体的な管理・保管方法(紙・電子)
- 支払済み請求書の管理ポイント
- 2.法令遵守とリスク管理
- 請求書の保管期間と保存義務
- インボイス制度・電子帳簿保存法への対応
- 3.請求書管理の課題とシステム導入のメリット
- Excelなど手作業による請求書管理の課題
- 請求書管理システム導入のメリットと導入推奨
- 4.請求書管理システムの選び方と具体的な製品
- 請求書管理ソフトの概要
- 請求書管理システムを選ぶ際のポイント
- おすすめの請求書管理ソフト(個別紹介)
- 5.よくある質問とまとめ
- 請求書管理に関するよくある質問(FAQ)
- 請求書管理を最適化し、業務効率を向上させよう
毎月の請求書処理に追われ、インボイス制度や電子帳簿保存法といった度重なる法改正への対応に頭を悩ませていませんか?請求書管理は、単なる事務作業ではなく、企業の資金繰りや税務申告の正確性を支える経営の根幹です。
本記事では、日々の業務を効率化する具体的な管理手法から、法令を遵守し経営リスクを低減するためのシステム導入のポイントまで、専門家の視点で徹底解説します。この記事を読めば、煩雑な手作業から解放され、コスト削減とコンプライアンス強化を両立させる、攻めの経理体制を構築する第一歩を踏み出せるはずです。
1.請求書管理の基本と重要性

請求書管理の目的と重要性
企業が発行または受領した請求書は売上や仕入の根拠資料であり、資金繰りの精度や税務申告の正確性を左右します。国税庁は、法人税法において帳簿書類の7年間(欠損金の生じた事業年度は10年間)の保存を義務付けており、これを怠ると青色申告の取り消しや追徴課税につながる恐れがあるため、経営リスクの低減には体系的な管理体制が欠かせません。請求書を整理することで経営指標のリアルタイム把握が容易になり、キャッシュフロー予測の精度も向上します。
発行側(売手側)の請求書管理方法
売上請求書は顧客への信用を示す文書でもあります。発行時点で社内承認フローを設け、インボイス制度の要件を満たす登録番号や税率区分を記載し、電子データと紙の両方で控えを残すと検索性が高まります。請求書の電子化はコスト削減にもつながり、民間調査では、多くの企業が電子化によるコスト削減効果をメリットとして挙げています。
発行前チェックリストをテンプレート化し、ヒューマンエラーを防止
PDFに電子署名を付与して改ざんリスクを低減
発行後は会計システムと連携し取引データを自動登録
受領側(買手側)の請求書管理方法
同調査によれば、受領した請求書は支払申請から承認、仕訳登録、保管まで1枚あたり約52分を要するとされています。
効率化のポイントは次のとおりです。
受領方法を紙からメール添付やPeppolなどの電子インボイスへ順次切り替え
取引先ごとに締切日と支払日を一覧化し、リマインド機能で漏れを防止
入金消込と連動させることで未払残高を常時可視化
請求書の具体的な管理・保管方法(紙・電子)
保管方法 | 管理のポイント | メリット・注意点 |
紙 | 年度別・取引先別にファイリング | 検索時間を短縮できる |
電子 | タイムスタンプ付与 | 場所を取らない |
支払済み請求書の管理ポイント
支払済み請求書は「支払番号」を付与し、支払伝票や銀行振込データと紐付けておくと重複支払の防止に役立ちます。「広告宣伝費」「消耗品費」といった経費科目ごとにフォルダを分け、ワークフロー履歴と合わせて7年または10年保管します。未払金管理表と付き合わせ、科目残高がゼロにならない場合は対応漏れを早期に発見できます。
2.法令遵守とリスク管理

請求書の保管期間と保存義務
法人税法では帳簿書類を7年間、欠損金がある場合は10年間保存するよう規定しています。
会社法では株主総会関連書類などを10年間保存する必要があるため、法定保存年限の長い10年を基準にすると管理を一本化できます。個人事業主の場合、青色申告では主要な帳簿は7年間、白色申告では原則5年間の保存が必要です。
また、インボイス登録事業者は申告方法にかかわらず、インボイス関連書類を7年間保存する点に注意が必要です。
インボイス制度・電子帳簿保存法への対応
インボイス制度は2023年10月1日に開始された適格請求書等保存方式で、仕入税額控除を受けるには原則として登録番号が付いたの請求書保存が必須です。
電子帳簿保存法は2022年1月の改正で電子取引データの電子保存が義務化され、検索機能やタイムスタンプの要件は一部緩和されました。
インボイス制度の経過措置などを活用してシステム連携や社内規程の整備を進めることがリスク回避につながります。
3.請求書管理の課題とシステム導入のメリット

Excelなど手作業による請求書管理の課題
Excelは自由度が高いものの数式エラーやバージョン不整合、人為的転記ミスが発生しやすく、アクセス権限の設定も限定的です。
民間調査では、紙の請求書1枚の処理に約52分かかり、月に平均96枚処理する企業では月間で約83時間もの時間が費やされていると試算されています。
この膨大な時間を人件費に換算すると大きなコストとなり、また、業務の属人化が進むと内部統制にも影響を及ぼします。
請求書管理システム導入のメリットと導入推奨
作業時間短縮
電子受領により仕分けやファイリングの手間が削減されます。民間調査では、請求書を電子化してメリットを感じた人のうち48.0%が「印刷や発送準備にかかる時間が減った」と回答しており、作業時間短縮の効果が示されています。
コスト削減
郵送代や印紙代の削減効果が大きく、同調査で、紙から電子へ切り替えた理由として「郵送代・印刷代などのコスト削減」が最も多く挙げられています。
法令対応
インボイス要件や電子帳簿保存法の検索要件を自動で満たす機能が標準搭載されており、監査対応もスムーズです。
セキュリティ強化
アクセス権限やログ管理により情報漏えいリスクを低減します。
テレワーク対応
クラウド化により、場所を選ばずに承認・検索が可能です。
4.請求書管理システムの選び方と具体的な製品

請求書管理ソフトの概要
種類 | 特徴 | こんな企業におすすめ |
クラウド型 | 導入が容易 | すぐに導入したい企業 |
インストール型 | カスタマイズ性が高い | オンプレミス環境で運用したい企業 |
請求書管理システムを選ぶ際のポイント
インボイス制度と電子帳簿保存法への対応状況
AI OCRによる読み取り精度や、承認フローの柔軟性など、ワークフローとの連携範囲
既存の会計システム(例 勘定奉行、弥生会計)や販売管理システムとのデータ連携
料金体系と導入支援体制
セキュリティ認証(ISMS認証であるISO/IEC 27001や、クラウドセキュリティの国際規格であるISO/IEC 27017など)の取得有無
おすすめの請求書管理ソフト(個別紹介)
インボイスネットワーク上で業界横断で20万社以上が利用しており、2025年3月にAI到着管理機能を追加しました。
郵送代行や自動送付が可能で、2025年2月に料金改定が行われました。
インボイス要件を満たす帳票テンプレートを提供し、モバイルアプリにも対応しています。
受領から支払までを自動化し、未払管理や経費精算とも連動します。
見積書から請求書まで一元管理し、検索性と外部共有が簡便です。
5.よくある質問とまとめ

請求書管理に関するよくある質問(FAQ)
Q. 保管期間は7年と10年のどちらを採用すれば良いですか
A. 欠損金が発生した年度など10年保存が求められるケースがあるため10年を基準にすると再分類の手間を省けます。
Q. 電子取引のPDFを紙で保存しても良いですか
A. 2024年1月以降は電子保存が原則となるため、要件を満たすシステムで保管してください。
Q. インボイス未対応の取引先から請求書が届いた場合はどうなりますか
A. 仕入税額控除が制限されるため、取引先に登録番号の確認を依頼するか、経過措置の要件を満たすか判断が必要です。
請求書管理を最適化し、業務効率を向上させよう
請求書管理は経理部門だけでなく全社の業務効率に直結します。電子化とシステム連携により作業時間とコストを削減し、コンプライアンスリスクも抑制できます。改正法対応や郵便料金の値上げといった外部環境の変化を追い風に、早期に最適なシステムを導入し、持続的な業務改善を実現しましょう。
この記事を書いた人
宮下雄
フリグラム株式会社 代表取締役
“自然と成果が出る仕組みづくり”をテーマに、フリグラムを2022年に創業。現場の一次情報を大切に、細部までこだわった設計で“使いやすさ”と“成果”を両立した業務改善システムを開発しています。


