「どれが最新?」がなくなった日。金型製造現場でExcel・紙の工程管理から脱却するまで

株式会社MEISEI

公開日:

2025.12.25

自動車のヘッドライト向け金型製造という、高度な技術と緻密な工程管理が求められる現場において、「紙とExcel」によるスケジュール管理の限界に直面していた株式会社MEISEI様。

情報共有のタイムラグや属人化という課題に対し、同社は kintone での課題解決に取り組まれました。

現場の抵抗感を生むことなくスムーズな移行を実現したその裏側と、kintone導入によって生まれた意外な変化についてお話を伺いました。

この記事の目次

企業紹介

株式会社MEISEI様は、愛知県を拠点に、プラスチック用金型の中でも特に高い技術を要する「自動車ランプ用金型」の製造メーカーです。1975年の設立以来、名古屋本社・熊本・宮崎・ベトナムの4拠点を展開し、国内約100名、ベトナム約70名の体制で、設計から製造までを自社一貫で手がけられています。

今回は、製造工程の効率化を目的に、kintoneを活用したDXプロジェクトを推進された機械課の河野様と加藤様に、取り組みの背景や成果についてお話を伺いました。

限界を迎えていた「Excelと紙」の二重管理

フリグラム 本日はよろしくお願いいたします。まずは、今回のシステム本格導入に至った背景からお聞かせいただけますでしょうか。

株式会社MEISEI様 背景となった一番の課題は、製造現場における「工程管理」の非効率さでした。

金型製造では、多数の注文番号に対し「どの機械で」「誰が」「いつ」加工を行うかというスケジュール管理が必須です。これまでは2つのExcelファイルを使ってそれらを管理し、印刷して現場に掲示するという運用を行っていました。

しかし、現場の状況は毎日刻々と変化します。スケジュール変更の度にExcelを修正して印刷し直すだけでも手間がかかり、週に数回の張り替えのペースでは情報がどうしても古くなってしまいます。結果として、最新の状況が現場に正しく共有されず、やらなくていいことをやってしまったり混乱が起きていました。

フリグラム 情報の更新と共有のタイムラグが、現場の混乱を招いていたのですね。

MEISEI様 そうです。また、現場で不具合が起きた際の共有にも課題がありましたね。これまでは各自が紙に手書きでメモを残して、担当者がExcelへ入力を行っていました。情報が蓄積されてはいるものの、共有し対策を練るなどの「改善」までは手が回っていない状況でした。

一生懸命現場が拾ってくれた情報を、もっと有効に活用して組織全体の資産にしたい。そう考え、Excelでの管理に限界を感じていたタイミングでシステム導入を決めました。

ポイントは現場の「使い勝手」を最優先した UI 設計

フリグラム 新しいシステムを導入する際、長年のやり方を変えることに対して現場からの反発はありましたか?

MEISEI様 それが、驚くほどスムーズでした。Excelと紙の運用に慣れた現場からはネガティブな反応が出ることも覚悟していたのですが、実際にあがってきたのは「もっとこうしてほしい」などといった前向きな意見ばかりでした。

成功の要因は、徹底して「現場目線」でシステムを作り込んだことだと思います。

フリグラム 具体的にどのような工夫をされたのでしょうか?

MEISEI様 まず、kintoneの画面レイアウトを、これまで使い慣れていたExcelの工程表に限りなく近づけました。見た目がガラッと変わると現場は戸惑いますが、見慣れた形式であれば抵抗なく受け入れられます。

また、現場の作業者が行う操作を極限までシンプルにしました。本来kintoneでデータを更新するにはいくつかの操作が必要ですが、今回のアプリでは現場では「開始」と「終了」のボタンを押すだけで済むようにカスタマイズしていただきました。

弊社では若い人から年配の人まで幅広い年次の人が働いていますが、設計段階から「どうすれば現場が楽になるか」を突き詰めた結果、年配の作業者でも問題なく使えるシステムになりました。

「見られている」意識が仕事の質を変えた

フリグラム 実際に運用を開始されてから、どのような変化を感じていますか?

MEISEI様 最大の成果は、やはり情報の「リアルタイムな見える化」です。

以前は機械の前まで行かなければ分からなかった稼働状況や進捗が、今はどこにいてもPCやスマホの画面で把握できています。紙の貼り替えを待つことなく、常に最新の状況が全員に共有されるようになったのは大きな進歩です。

フリグラム 業務効率だけでなく、現場の意識にも変化はありましたか?

MEISEI様 そうですね。全員が最新のスケジュールを見えるようになったことで、良い意味での緊張感が生まれました。

例えば、予定が入っていない箇所が一目で分かるので、「この時間空いているからこれ手伝ってくれない?」といった声掛けが自然と発生するようになりました。日頃からしっかりとデータを入力して記録を残そうという意識も定着しつつあります。

「見られている」という意識が、結果として作業の漏れを防ぎ、業務の質を向上させていると感じます。

kintoneのことなら聞けばなんとかなる、という安心感

フリグラム 最後に、パートナーとしてフリグラムを選んでいただいた理由と、今後の展望についてお聞かせください。

MEISEI様 選定の決め手は、やはり「サポートの手厚さ」です。

実はkintone自体は以前から導入を始めていたのですが、担当者が一人で孤独に設定を行っており、行き詰まっていました。そんな時、弊社の社長の繋がりでフリグラムの宮下さんからご提案いただき、「この人なら任せられる」と感じました。

こちらの曖昧な要望も的確に汲み取ってくれますし、夜遅くでもレスポンスをくれるなど、とにかく距離が近くて相談しやすい。大手ベンダーのパッケージシステムではここまでの柔軟な対応は難しかったと思います。

フリグラム ありがとうございます。今後の展開についてはどのようにお考えですか?

MEISEI様 今後はこの仕組みを他の部署や他の工場にも広げていきたいと考えています。また、蓄積されたデータを分析して、見積もり金額の精度向上や工数管理にも役立てていきたいですね。

フリグラムさんは「日本全国365日対応してくれるんじゃないか」と思うほど(笑)、私たちの困りごとにいつでも寄り添ってくれます。「kintoneのことは聞けばなんとかなる」という安心感があるので、ぜひこれからも良き相談相手として伴走していただきたいです。

プロフィール

インタビュイー 株式会社MEISEI様

自動車ヘッドライト用金型の設計・製造において高い技術力を誇る。魅せる外観品質と複雑な機構を有する金型技術は、世界で高く評価されている。事務仕事から現場での管理業務まで、kintoneを活用したデジタル化により業務効率化を推進している。

インタビュアー フリグラム株式会社

『自然と成果が出る仕組みづくり』をテーマに、企業のDX推進と生産性向上を支援するシステム開発会社。現場の一次情報に基づき本質的な課題を見極め、細部までこだわったシステム設計で “使いやすさ” と “成果” を両立した業務改善ソリューションを提供している。

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